診療科のご案内

呼吸器外科では、主として肺疾患の診断と治療を行っております。肺がんや自然気胸、肺良性・悪性腫瘍、縦隔腫瘍、胸膜中皮腫、胸壁腫瘍、膿胸などの外科的治療が必要な呼吸器疾患に対応しております。

また、進行性肺がんなどに対しては、手術治療以外でも全身抗癌剤治療や、さまざまな症状に対する苦痛を取り除く対症療法を中心とした緩和治療なども行っております。
さらに、総合病院の持ち味である、他の多くの診療科との連携を生かした、幅広い集学的治療が充実しております。

現在「日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなる」状況にありますが、これが2015年には3人に2人ががんに罹(かか)り、2人に1人ががんで亡くなるといった状況になると言われています。その中でも肺がんは日本人の死亡率に深刻な影響を与えており、1998年の肺がんによる死亡数は男女併せて50,871例に達しています。1998年、わが国の肺がん死亡数(男女計)は胃がん死亡数を超え第1位となり、2000年においては男性で第1位、女性で第3位を占めています。死亡率を1950年と1998年で比較すると、男性は31.7倍、女性は27.4倍に増加しています。

悪性新生物 がん

また、毎年新たに肺がんと診断される患者様は世界でも135万人以上にのぼり、この深刻な肺がんによる死亡者は120万人近くに達します。これは乳がん、大腸がん、前立腺がんを合わせた死亡者数を上回っています。

肺がんによる死亡率は、1950年代から世界的に増加してきましたが、男性に関しては英国やアメリカなど一部の国では減少傾向に転じてきています。

このように年々増加傾向にある肺がんは、他の臓器やリンパ節に転移する前の早期に発見することが困難でしたが、現状では老人保健法により肺がん検診やCT検診の普及により、治る早期がんの発見が可能になって来ました。早期に発見されれば、手術治療などにより半数以上の患者様は5年以上生存できます。しかし、このような早期に発見される肺がんはわずかしかなく、通常は診断された時は進行がんで、その場合の5年生存率は約15%に低下します。

残念ながら、たとえ手術で肺がんを切除された患者様でも、遠隔臓器への転移・局所再発によりがん死することが少なくないと言われています。そこで、肺がんにおいては、近年オーダーメイド治療としてがんの特徴に基づく多岐にわたる治療法の選択が求められています。最新の報告では、EGFR遺伝子突然変異などの遺伝子バイオマーカーに基づく抗がん剤の治療をすることにより、進行性非小細胞肺がん患者様にも効果が期待できるデータが集積されてまいりました。

当院でも、健康保険の適応がある肺がんの遺伝子検索をさせて頂いておりますので、お気軽にお申し出下さい。

呼吸器の病気を患わしておられる患者様が一人でも多く、正確な診断に基づく最適な治療を受けられる手助けをするために、我々は日々研鑽しております。

宮島邦治、木村雅一

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