肺がんCT検診
がんの死亡数は男女とも大きく上昇しており、昭和40年と比較すると令和3年では男性は3.3倍、女性は3.0倍【図1】となっています。肺がんは増えているものの大腸がんと比較して総患者数は多くなく、12万6千人程度であるのに対して、肺がんによる死亡数は多く、令和3年には男性では5万3278人、女性では2万2934人と、悪性新生物(がん)死亡全体に占める割合は男性24.0%(第1位)、女性14.4%(第2位)となっています。
これは『肺がん』がいかに治りづらい病気であるかを示しています。この強敵に対し新規抗癌剤等の開発など治療成績向上のための努力が日々続けられていますが、今だ、特効薬のない状態です。またリンパ節の転移のない肺がんの手術成績は比較的良好でありますが、リンパ節転移の有る肺がんでは十分な手術効果が得られていません。
このような現状の中で、肺がんで命を失わないためには1)肺がんにならないようにすること。2)肺がんを早期発見すること。が重要であると考えています。以上の点から、当院呼吸器外科では、まず1)に対して、唯一かつ最大の肺がん予防と考えられている禁煙指導を目的とした、禁煙外来を平成15年11月より開始いたしました。そして2)に対して、平成16年4月1日よりCT肺検診を開始致しました。CTでは、一般の住民検診や会社検診で行われている胸部レントゲン写真では発見できない肺がん、特に肺の末梢にできた腫瘍径の小さい小型肺がんの発見が可能です。(胸部CTによる肺がんの発見率は胸部レントゲン写真のそれの数十倍と言われており、今のところ肺がん発見に最も有用な検査と考えられています。)年1回のCT肺検診をお勧めします。
【図1】 部位別にみた悪性新生物の年齢調整死亡率(人口10万対)の推移
注 1)大腸の悪性新生物<腫瘍>は、結腸の悪性新生物<腫瘍>と直腸S状結腸移行部及び直腸の悪性新生物<腫瘍>を示す。ただし、昭和42年までは直腸肛門部の悪性新生物を含む。 注 2)平成6年以前の子宮の悪性新生物<腫瘍>は、胎盤を含む。 注 3)子宮の悪性新生物<腫瘍>の死亡率については、女性人口10万に対する率である。 |
gaikyouR2.pdf (mhlw.go.jp)
胸部レントゲン写真では明らかな異常陰影は認めなかった。
左下葉(S9)に直径20mm大の腫瘤性陰影を認めた。
CTガイド下経皮針細胞診にて腺がんと診断された。
検診の流れ
1.予約なしで検査できます。但し、検査の都合によりお待ち頂くことがありますのでご了承ください。
2.申込先はA棟1階検診受付です。
3.検診時間
平 日 : | 9:00~11:00 14:00~16:00 |
土曜日 : | 9:00~11:00 |
4. 受付・支払を済ませてからレントゲン室でCT撮影を行います。
5. 検査時間は5分程度です。
6. 検査から約2週間後、2人の医師が診断した結果を郵送させていただきます。
7. 要精密検査の方は、当院呼吸器外科外来におこしください。
検診費用 8,800円(税込)
検診のお問い合せ
お問い合わせ先
電話:048-474-7211
FAX:048-472-7581
診察受付時間
平⽇8:00〜11:30、12:30〜16:00
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休診⽇
土曜(午後)・⽇曜・祝⽇・年末年始