診療内容
当科では、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳卒中及び脳動脈瘤や頸動脈狭窄症、外傷性疾患など幅広く対応しています。佐々総合病院をはじめとするTMGグルー プ病院および近隣医療機関と連携し、患者様のご要望に沿った医療の提供を目指しています。
当科最大の特長「オリジナル脳動脈瘤治療」
脳動脈瘤とは？
正常な脳血管
瘤（脳動脈瘤）ができた脳血管
瘤（脳動脈瘤）が破裂した脳血管
脳動脈瘤は脳の血管（動脈）にできた”こぶ（瘤）です。動脈の中には勢いよく血液が流れており、脳動脈瘤が破裂すると勢いよく出血し、”くも膜下出血”を起こします。脳に血液を送っている太い動脈は、脳の表面を（溝を含む）を這うように走っています。脳と太い動脈は、”くも膜”という薄い膜に覆われています。脳動脈瘤は、比較的太い動脈にできるため、脳動脈瘤が破裂すると、くも膜の下（脳とくも膜の間）に出血します。そのため、くも膜下出血と呼ばれています。
この命の存続を大きく左右する「くも膜下出血」を発症させないための予備的治療を行う、当院、脳神経血管内治療科・奥村医師のオリジナル技術をご紹介します。
１．一般的な脳動脈瘤の治療
①外科的クリッピング術
外科的クリッピング術は、脳動脈瘤（血管のふくらみ）を小さな金属クリップで挟んで血流を遮断し、破裂を防ぐ手術です。頭蓋骨を開けて直接、脳動脈瘤にアクセスし、安全に処置を行います。
②瘤内コイル塞栓術
1、バルーンアシスト
脳動脈瘤につめたコイルが血管内に落ちてくることを防ぐため、血管でバルーンを膨らませ、コイルのはみ出しや滑落を防ぎます。
2、ステントアシスト
ステントアシストは、血管の中にステントを留置してコイルのはみ出しを防ぎます。
2．脳動脈瘤治療①
奥村医師オリジナル技術「Roman Bridge technique」
一般的コイル塞栓術治療の問題点比較
ステントアシスト
・脳梗塞
・抗血小板薬の長期使用
・破裂時の対応困難
・再発時の治療制限
バルーンアシスト
・再増大
・血管破裂
・コイル逸脱
※状況に応じて異なるため、あくまでも参考程度となります。
ステントの良いところとして、”動脈瘤の再増大が少ない”ことが上げられます。その代わり、短所として脳梗塞の発生率が高くなり、抗血小板薬の内服が２剤かつ長期服用が必要となることがあげられます。逆にバルーンの良いところとして、抗血小板薬の内服が短期で済むことがありますが、動脈瘤が再増大する可能性があります。
奥村医師オリジナルの治療方法の特徴
☑ ステントアシストなし
☑ 抗血小板薬が短期内服
☑ 再治療率が低い
「ステントアシスト」と「バルーンアシスト」の
良いとこ取りを目指した
Roman Bridge technique
（ローマンブリッジテクニック）
Roman Bridge technique（ローマンブリッジテクニック）は、ステントなしでステントアシストのようなコイル塊を作り、抗血小板の使用を短期に留めることが期待できます。
3．脳動脈瘤治療②
特殊技術「Flow diverterステントPipeline治療」
巨大脳動脈瘤にも対応
脳動脈瘤の大きさが10mmを超える大型脳動脈瘤は、コイル塞栓術を施行しても根治が難しく、再治療が必要となることも多く、10mm以下の脳動脈瘤に比べ再発率も高いと言われていました。近年、この大型脳動脈瘤の最新治療法として注目されているのがフローダイバーターステント治療です。
Flow diverter（フローダイバーター）ステントの
Pipeline（パイプライン）治療
＜大学病院などの限られた施設で行う、高度医療が当院で可能＞
Flow diverterは密なステントで、母血管に留置すると動脈瘤内が血栓化して閉塞が得られます。使用するためには、特別な許諾が必要となります。
奥村医師はPipelineの実施医の資格を有しています。
4．奥村医師 活動紹介
脳神経外科・脳神経血管内治療科 部長
奥村 博隆
脳血管の病気のカテーテル治療を専門にしており、昭和大学脳神経外科にて8年以上にわたりカテーテルチームを率いてきました。特に、脳動脈瘤、頚動脈狭窄、硬膜動静脈瘻、脳動静脈奇形、脳梗塞を専門にしております。
ひとことでカテーテル治療と言いましても、同じ病気に対して様々な治療法があります。患者様の持病、生活スタイルやお考えによって治療法を選べる場合も少なくありません。
よろしければ当院ホームページや外部サイトなどに説明がありますので御覧下さい。まずは、病状をお聞かせ頂きたいと思いますので、外来へお越し下さい。
また、経験したことの無いような激しい頭痛、手足の麻痺、言葉の障害などの症状が現れた場合は、迷わず急いで脳神経血管内治療科の外来や救急外来へお越し下さい。
略歴
2000年 京都府立医科大学附属病院 脳神経外科 臨床研修医
2001年 京都第一赤十字病院 脳神経外科 臨床研修医
2002年 京都第一赤十字病院 脳神経外科 医員
2003年 社会保険神戸中央病院 脳神経外科 医員
2005年 和歌山県立医科大学附属病院 脳神経外科 員外助教
2006年 和歌山労災病院 脳神経外科 医員
2008年 橋本市民病院 脳神経外科 医員
2010年 公立那賀病院 脳神経外科 医員
2011年 岸和田徳洲会病院 脳神経外科 医長
2013年 昭和大学医学部脳神経外科 助教
2021年 新座志木中央総合病院 脳神経血管内治療科 部長
奥村医師の詳しい活動内容はこちらのwebサイトでもご覧になれます。⇒「ＢＲＩＤＧＥ」
お問い合わせ先
電話:048-474-7211
FAX:048-472-7581
診察受付時間
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⼟曜8:00〜11:30
休診⽇
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