入院から退院まで

  人工膝関節置換術の場合

手術前

インフォームドコンセント

医師からインフォームドコンセントと呼ばれる資料を使って術前説明があります。
(インフォームドコンセントの主な内容)
○手術の目的 ○手術によって期待できる効果
○手術方法 ○術後の注意点 ○麻酔の危険性について
○輸血について ○合併症について

合併症
麻酔のリスク、感染、深部静脈血栓症、肺塞栓症、出血ならびに輸血のリスク、関節可動域制限、ゆるみ、骨折、金属セメントアレルギー など


入院

手術の前に、必要な検査を受けます。
服用しているくすりがあれば必ず病院のスタッフに伝えてください。
手術前日は夜9時以降の飲食ができなくなります。

【手術準備】

当日、腕に小さなチューブ(静脈ライン)を挿入します。
このチューブは、手術中に抗生物質やその他のくすりを投与するのに使います。

【麻酔】

手術室に入ると麻酔がおこなわれます。麻酔には全身麻酔と局所麻酔があります。
麻酔が十分に効いてきたら、消毒液を使って膝のまわりを消毒します。

【止血】

手術中に出血しないよう駆血帯を使って、手術する下肢の血流を一時的に止血します。

【皮膚切開】

膝の関節が見えるように皮膚を切開します。

【損傷骨の切除】

骨がすべて見える状態になったら、専用の精密な器具を使って損傷のある部分を取り除き、インプラント(人工膝関節部品)に合わせて骨の端の部分の形を整えます。

【人工関節の固定】

骨の切除が済むとインプラントを骨に固定します。
膝が良い状態で機能するように、膝のまわりにある靭帯も調節する必要があります。

【縫合】

医師はインプラントがしっかり固定され、十分に機能することを確かめると、切開した部分を縫合します。

【手術終了】

手術したところから自然に生じてくる液を外へ流し出すために、専用の排液管(ドレーン)を傷口に挿入することがあります。
その後、傷口を滅菌包帯でおおい、回復室に移ります。
手術にかかる時間はおよそ2~3時間で、個々の状況によって変わります。

輸血について
手術中および手術後には、輸血を必要とする可能性があります。
最近では、手術の前に自分の血液を採っておき、手術後にそれを輸血する方法(自己血輸血)や、手術中に出血した血液を専用の器械でろ過して、体内に戻す方法などをとる場合もあります。


手術後

麻酔が覚めてくると、ゆっくりと意識が回復してきます。
看護師が付き添い、肺の中の空気をきれいにするために、咳や深呼吸をするよう促します。
また、手術直後の痛みを取り除くため、痛み止めのくすりを使います。

【病室へ】

完全に麻酔が覚めたら、病室へ戻ります。手術直後は頻繁に血圧や体温を測ったりします。

【リハビリ】

病室に戻ると、リハビリが始まります。
リハビリによって、膝の力、バランス、可動域(動かすことができる範囲)を効果的に回復させることができます。
また、理学療法士が最適な運動をおこなう手助けをしてくれます。

【退院】

回復が十分であると医師が判断したら、まもなく退院することができます。
通常、退院する前に包帯を外して抜糸します。

  人工股関節置換術の場合

手術前

【インフォームドコンセント】

医師からインフォームドコンセントと呼ばれる資料を使って術前説明があります。
(インフォームドコンセントの主な内容)
○手術の目的 ○手術によって期待できる効果
○手術方法 ○術後の注意点 ○麻酔の危険性について
○輸血について ○合併症について

合併症
麻酔のリスク、感染、深部静脈血栓症、肺塞栓症、出血ならびに輸血のリスク、関節可動域制限、ゆるみ、骨折、金属セメントアレルギー など


入院

手術の前に、必要な検査を受けます。服用しているくすりがあれば必ず病院のスタッフに伝えてください。手術前日は夜9時以降の飲食ができなくなります。

【手術準備】

当日、腕に小さなチューブ(静脈ライン)を挿入します。このチューブは、手術中に抗生物質やその他のくすりを投与するのに使います。

【麻酔】

手術室に入ると麻酔がおこなわれます。麻酔には全身麻酔と局所麻酔があります。麻酔が十分に効いてきたら、消毒液を使って患部を消毒します。

【皮膚切開】

太ももの皮膚を切開します。

【損傷骨の切除】

骨がすべて見える状態になったら、専用の精密な器具を使って損傷のある部分を取り除き、インプラント(人工股関節部品)に合わせて骨の形を整えます。

【インプラントの固定】

骨の切除が済むとインプラントを骨に固定します。

【縫合】

医師はインプラントがしっかり固定され、十分に機能することを確かめると、切開した部分を縫合します。

【手術終了】

手術したところから自然に生じてくる液を外へ流し出すために、専用の排液管(ドレーン)を傷口に挿入します。その後、傷口を滅菌包帯でおおい、回復室に移ります。
手術にかかる時間はおよそ2~4時間で、個々の状況によって変わります。

輸血について
手術中および手術後には、輸血を必要とする可能性があります。
最近では、手術の前に自分の血液を採っておき、手術後にそれを輸血する方法(自己血輸血)や、手術中に出血した血液を専用の器械でろ過して、体内に戻す方法などをとる場合もあります。


手術後

麻酔が覚めてくると、ゆっくりと意識が回復してきます。看護師が付き添い、肺の中の空気をきれいにするために、咳や深呼吸をするよう促します。
また、手術直後の痛みを取り除くため、痛み止めのくすりを使います。
脱臼防止用まくらを脚の間に置いて、関節の位置を保ちます。

【病室へ】

完全に麻酔が覚めたら、病室へ戻ります。
手術直後は頻繁に血圧や体温を測ったりします。

【リハビリ】

病室に戻ると、新しい人工股関節周囲の筋肉を強化し、可動域を回復させるために、徐々にリハビリを始めます。また、理学療法士が最適な運動をおこなう手助けをしてくれます。

【退院】

回復が十分であると医師が判断したら、まもなく退院することができます。通常、退院する前に包帯を外して抜糸します。